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厚生プロジェクトチーム視察 (vol.72)

2011/08/18 ブログ by 安川有里


みんなの党神奈川県議団は、それぞれの議員が1つの常任委員会に属し、その他の7常任委員会のうちの1つにプロジェクトチームのメンバーとして所属して活動しています。
私の所属する厚生プロジェクトチームは、今夏、県内の厚生関係の施設を出来るだけ見ようと計画。

8/18は「神奈川県立おおいそ学園」と「神奈川県視覚障害者福祉センター」を視察しました。

午前中は「神奈川県立おおいそ学園」へ。
明治36年に感化院として設立された「神奈川県薫育院」がおおいそ学園の前身。平成10年、児童福祉法改正に伴い児童自立支援施設「おおいそ学園」に。
15年、創立100周年の年に、学校教育を実施。大磯町立国府小・中学校分校が設立されました。17年には、寮を改修し個室化。全国的にも珍しいそうです。個室化したことのデメリットはなく、トラブルが起きた時など、自室で冷静に自分を見つめなおす……など、の利点もあるそうです。他県の施設からの見学も増えているとか。
おおいそ学園は従来は『不良少年』対象の施設でしたが、最近は家庭環境その
他の環境上の理由で入所する子供達もいるそうです。(虐待やADHDなど)
規則正しい生活習慣を身につけるため、日曜日以外は、細かく日課が決められています。
寮では、掃除・洗濯・炊事は寮の仲間と自分たちでやります。
子供同士ぶつかることは勿論あるものの、居場所がなかった生徒たち、自暴自
棄になっていた生徒たちが、仲間との生活を送るうちに、夢を持ち、前を向いて歩き始める…先生たちはそんな少年たちと本気で向き合っていらっしゃるようです。
勿論、更生するには、生徒・教師だけでなく、親を含めた3者が子供の将来を考え、取り組まなければなりません。
退所後、地域にしっかり着地して生活できるよう、子供に向き合うスタンスの共有(寮→親、学校→教師)をはかって日々の指導に当たっているとか。
数年前、校内での暴力などが問題になった学園は、改めて、研修を行い子供達
と向き合っているようでした。

午後からは藤沢駅近くの「神奈川県視覚障害者福祉センター」へ。

6/30に、視覚障害者の「ライトセンター」を視察した厚生プロジェクトチーム。
今回は、聴覚障害者の方々のが利用するセンターの視察です。
白杖をもったり、盲導犬を連れている「視覚障害者の方」と違い、聴覚障害者の方は、見た目では分かりません。
今回、視察した聴覚障害者福祉センターの所長さんも、「聴こえない」ことが、気付かないほど、流暢に話される方でした。
ご自身が、聴覚を失った経緯や苦労したこと・努力されたことなどを話してくださいました。
所内を見学。まず、連れて行ってくださったのは屋上。
昭和55年設立としては珍しい、ソーラーによる冷暖房。(当時は見学にくる方が多かったそうです)

開設当時、テレビ神奈川より充実している(笑)といわれた、「手話」を撮影するスタジオ も見学。

(後ろの幕は、クロマキー用の幕)

聴覚障害者用の、テレビなどのスーパーを入れる機材もありました。

しかし、視覚障害者の朗読ボランティアと違い、スーパーの挿入には、映画の字幕スーパーと同じような決まりがあるため、素人さんのボランティアさんにはお願いできないとのこと。
この分野ではまだ、ボランティアは制度になっていないようです。

私には、聴覚障害の友人がいて、彼女は私と共通の趣味スキューバダイビングで、手話の出来る仲間と水中で手話で自由に話しています。
しかし、あまり手話が出来ないわたしにとっては、「なに?なに。」・・・話についていけないもどかしさを感じたことがあります。

手話は、大切なコミュニケーション手段です。健常者も、手話を覚えることで、コミュニケーションの輪がひろがります。

4年に一度の聴覚障害者のための
オリンピック「デフリンピック」に出るために練習を重ねている方も沢山いらっしゃいます。
みなさん!!応援しましょう(^_^)


(玄関を入ってすぐの、DVD貸し出しコーナー。字幕入り、私の大好きなドラマ「仁ーJin」もありました)

このセンターでは、子供~老人までの難聴の方の相談も受け付けています。
補聴器もいろんなメーカーのものを試すことができます。

所長さんの悩みは、このセンターが、県の指定管理者制度の対象であること。
入札する業者が、難聴や聴覚障害者のことを理解せずにいることが、気にかかるとのことでした。

暖かいお人柄の所長さんとスタッフのみなさん。
通ってくる視覚障害者の方々にとって、いつも集える憩いの場所と言えそうです。


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