県民企業常任委員会・意見発表 (Vol.457)
2014/10/08 ブログ by 安川有里
10/8は、県議会第3回定例会・前半の常任委員会の最終日、質問・意見発表・採決が行われました。
今年、私が所属している「県民企業常任委員会」は、水道から保育園まで、県民生活に密接している様々なことを議論する委員会です。ともすれば、行財政改革を議論する委員会を好む議員が多い中で、地味ですがとても大切なことを扱う委員会で、私が任期中に「ぜひ担当したい」と希望し、今年度担当することになりました。
以下、質問発表の内容です。
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意見発表
それでは、当常任委員会に付託されております諸議案及び党委員会に関連します議案につきまして、維新の党神奈川県議会議員団として、賛成の立場から、意見発表を行わせていただきます。
まず、「水道メーター分解等作業の福祉事務所への委託」についてです。
特別支援学校の生徒が増えています。彼らが社会に出た後、例えば、岩戸養護学校の就職率が5割近くになるなど、一般企業に就職する人が増えてきているものの、福祉事業所に通う人が多いのが現状です。しかし、福祉事務所に通う方たちが、改めて就職するには、高いハードルがあります。
今回の報告では、この事業の取組みの効果として、一般就労に繋がったことがあげられました。障害者の経済的自立促進を図るという目的で行われたこの事業です。企業局だけではなく、県の各局で実施して頂きたい事業だと思っています。
今年度から本格実施ですが、今後も「働きたい神奈川」としっかりと連携をして、より効果を認識出来るよう事業を展開して頂きたいと思います。
次に災害時に備えた浄水場の対策についてです。
災害時、最も広い範囲にわたってとまる水と電気。ライフラインの中で最も重要といえるのがこの2つです。
人間は、水無しでは生きていくことは出来ません。水分量の不足は、脳梗塞や心筋梗塞などの病気を引き起こしてしまう可能性もありとても危険です。東日本大震災の時の避難所生活で、トイレに行く回数を減らすため水分摂取を抑え、これらの病気にかかった例もあります。また気温が高い時期には熱中症の危険も無視できません。(人間が生きていくうえで必要最低限の飲料水の量の目安は3ℓです。 これに加えて、トイレの洗浄用の水を確保する必要があります。)
今委員会で、災害時、特に震災時も蛇口から出る水を絶やさないための備えについて伺いました。
災害時は、どれだけ迅速に対応出来るかが重要な鍵になります。日頃からの準備を怠らず、災害に関するマニュアル作成や訓練などを行い、水道の安定供給にむけた努力を垣間みることができました。今後もしっかりと対策して頂きたいと思います。
続いては、「地球市民かながわプラザ」の指定管理者公募についてです。
開館以来徐々に利用者を増やし、現在の指定管理者・青年海外協力協会の創意工夫で、入場者数を更新し続け386,731人に達しました。開館当時の1.75倍になりました。
今回、次期の指定管理期間にむけての公募となります。
指定管理の意義は、「多様化するニーズに民間の力を活用する」「経費の節減」「住民サービスの向上」です。
公募にあたっては、改めてこの施設「地球市民かながわプラザ」の存在意義を理解し、最大限に活用する事業者を選定して頂くよう要望いたします。また、選定にあたっては、透明性を重視して頂くようお願いいたします。
次に、子ども子育て支援新制度における放課後児童クラブについてです。
放課後児童クラブは、児童福祉法で「事業」として位置づけられていますが、法的な責任や最低基準、いわゆるスタンダードが決められていませんでした。今回の制度である程度の基準が設けられることになります。
7月31日付けで、文科省と厚労省の連名で「放課後子ども総合プラン」が公表されました。
このプランは、親の就労継続の壁である『小1の壁』を打破し、次代を担う人材を育成するため、全ての児童が放課後等を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動を行うことができるよう、一体型を中心とした放課後児童クラブ及び放課後子供教室の計画的な整備を進めることを目的とするとの報告がありました。
また、本年8月に国が実施した、自治体担当者向けの説明会で、「放課後児童支援員に係る都道府県認定研修の概要(案)」が示され、「放課後児童支援員として必要な知識・技能を補完するために、講義を中心として行う」こととされ、都道府県が実施することになりました。1回の研修は概ね100名程度、24時間の研修案が示されました。
また、24時間の案として、90分講義を一日4コマ、4日間実施する案が出されその他のバリエーションもいくつか示されたとのことです。
この24時間研修について、指導員の方から、「学童クラブの時間に影響しない研修実施の時間設定」「学童クラブの時間にかかる場合、研修時の欠員の補充等」の要望が寄せられています。是非、配慮の上、充実した研修で指導員の資格認定を行い、指導員の雇用安定につなげて頂きたいと思います。
子どもは未来の宝物です。10年後20年後の子どもたちにどういう大人になってほしいのか?そのために、子どもたちにどういった小学校時代を過ごしてほしいのか?日本の未来の子どもたちの姿をきちんと想定し、丁寧に育てていくことが重要です。放課後児童クラブは、「放課後のおうち」であり、「放課後家族」です。環境整備にむけて、市町村と連携を密にした取り組みをお願いいたします。
最後に、「家庭的養護推進計画の策定」についてです。策定にあたっては、子どもの権利についてふれているのが、最後に数行というのが、これでいいのか?と感じました。人権・国連指針、子どもの権利条約の条項や措置の内容を考慮に入れ、今後の取組みをしていくよう要望いたします。
以上、申し上げた観点から、なお一層のご努力を期待いたしまして、当常任委員会に付託された諸議案について賛成いたします。
以上です。