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国際言語文化アカデミア(Vol.428)

2014/08/19 ブログ by 安川有里


 8/19の県民企業常任委員会・おひとりさま視察2回目、今日はまず本郷台のアースプラザの中にある「神奈川県立国際言語文化アカデミア」です。

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 その前身は「神奈川県立外語短期大学」。国際貿易の拠点としての性格を持つ県の特性を活かし、国際経済社会の舞台で活躍出来る人材を育成するために、外国語教育に力を入れることが必要であることから、県立短期大学として1968年に設置されました。英語科のみの単科短大でした。2007年以降学生募集を停止し、閉学したのち新たに「神奈川県立国際言語文化研究研修センター」として再編される予定でした。しかし、予定が変更され2009年(平成21年)度まで学生募集を行い、閉学は2011年(平成23年)度末まで延期。
 2011年4月に神奈川県立外語短期大学は閉学し、後継の教育機関として神奈川県立国際言語文化アカデミアが本郷台の「アースプラザ」内に開設されました。
 神奈川県立外語短期大学は、全国でも少数の公立外国語短大で、実践的な英語教育を中心とした教育が行なわれ、ていました。少人数クラスの編成で、その教育システムの評価は高かったと、記憶しています。

 県内に在住の外国籍のかたは、現在16k万人。外語短大の精神を受け継いで、県独自の多文化共生社会を実現する施設として、「国際言語文化アカデミア」は平成23年1月に開設しました。

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 そんな「神奈川県立国際言語文化アカデミア」は、現在3本の柱で運営されています。
 3本の柱とは…
⑴ 外国語にかかる教員研修事業
⑵ 外国籍県民支援事業
⑶ 異文化理解にかかる生涯学習支援事業 … です。

 
 以下、それぞれの内容をかいつまんでご紹介します。

 ⑴ アカデミアにおける外国語担当教員研修の中で、今日、ご紹介したいのは「英語教育アドヴァンスト研修」。各高校の校長先生の推薦を受けた教師が研修を受けます。どんな研修が行われているか、元・塾講師の私には興味深いものでした。今後、「英語の授業は英語で行う」という方針が取り入れられたとき、教育委員会とアカデミアの協力がさらに必要になると考えられます。(この点について、かなり、ふかく意見交換を行いました、内容はここでは公表出来ませんが。)

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(生徒中心のコミュニケーション活動演習)

 ⑵外国籍県民がくらしやすい環境をつくるために、間接支援と直接支援を行う事業です。
 本郷台のアースプラザでの講座以外に、「出前にGO!」事業を積極的に行っています。「はじめてのにほんご」「やさしい日本語で学ぶ日本社会」「日本語ボランティア入門講座」など、教材も多種多彩!地域ごとの問題点も分析し、例えば、」愛川町では、今後就労のための日本語講座を予定しているそうです。

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(さまざまな教材)

 ⑶多文化共生社会づくりにむけた県民意識の醸成と人材の育成をめざしています。各国の文化・社会・歴史を学ぶ等、公開講座を通じて、東アジア&東南アジア&中南米」・ヨーロッパ言語に接することが出来ます。「リアル」を実践的に体験出来るよう、優秀な外部講師を招いています。
 多文化理解の生涯学習事業は、県民の方々の共生意識の醸成、さらに、共生社会づくりには、人材(サポーター)の育成が必須となります。

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(ポルトガル語の講座)

 今日調査をしていて思ったこと。それは、こんな魅力的な施設の存在を「県民がどれだけ知っているか?」ということです。(鎌倉に住む友人は、語学の教室をうまく使って自己研鑽しているそうです)それゆえ、ともすると「この施設は必要なのか?」とやり玉に上がることもあるのが、アカデミアです。確かに、県の財政が苦しい中ですから。(現在、今年度評価委員会でその事業効果を調査中)
 アカデミアについては、もっと県民に知ってもらうことが、まず、必要と感じた調査でした、(その他の問題点については、今後の常任委員会に反映させます)

 


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