横須賀市児童相談所を訪ねて(Vol.418)
2014/07/24 ブログ by 安川有里
7/24、今日は、地元でヒアリング&視察。
午前中は、「平成27年度予算要望事項」のヒアリングでした。毎年、財務課で伺っている要望事項ですが、今年度は、5項目の新規要望が加えられていました。県に持ち帰り、会派で話し合い施策に、また県の要望書に反映させたいと思います。
午後は、はぐくみかんにある「横須賀市児童相談所」へ。(厚木の事件後、メディアの取材が続いたそうです。)
平成13年に中核市となった横須賀市、平成15年に総務大臣と中核市市長の懇親会で「児童相談所」の設置権限拡大を要望しました。翌年に改正児童福祉法が成立し、中核市での設置拡大が可能になりました。開設準備室を開設し、平成18年に開設。
平成20年、横須賀市は、子どもに関して「総合的・一体的」な取組みを進めていくための拠点として『はぐくみかん』をオープンしました。横須賀市児童相談所も『はぐくみかん』に移転し、一時保護所を併設して、施設内容と職員体制の充実を図りました。虐待等の相談から公的保護、その後のフォローまでの課程を市の中で自己完結、スムーズな連携で、一貫した支援体制を実現することが出来ました。
現在、中核市で児童相談所を独自に設置しているのは、金沢市と横須賀市だけ。そのため、他の中核市や東京都からの視察も多いそうです。
今日は、事業の概要を伺ったあと、3階部分のみ見学をさせて頂きました。
(相談所の廊下。オープンカウンターを取り入れている他の部署と違い、壁がある廊下。プライバシーを配慮しています)
平成25年度の相談受付件数は1,113件、うち虐待が467件、知的障害の相談が465件です。虐待相談が前年比12件増。要因は虐待に対する市民の関心が高まっていることも一員と考えられます。県の児童相談所でも、同じ傾向が見られています。
一時保護は、昨年は160人ほど。自宅へ戻る子どもは、昨年は6~7割。残りの子ども達は、児童養護施設・ファミリーホーム・里親さんのもとで生活することになります。心に傷を持って一時保護所に来る子どもたち。心のケアが最も大切です。自己肯定する気持ちを取り戻すために、職員の方々の努力が伺える調査でした。
中核市が独自の児童相談所を持つこと、デメリットもあるとのこと。一つ目は運営費、つまり費用面。そして職員、専門的な職員を採用し育てるー質の確保です。これらの問題を含め、研修の強化などについて、県にも働きかけていきたいと思います。
すべての子ども達の明日の笑顔のために!