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今任期最後の一般質問(Vol.408)

2014/06/25 ブログ by 安川有里


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 6/24、今任期最後の一般質問で本会議場で登壇しました。
 以下、一回目の質問、再質問、要望を全文掲載します。

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(神奈川県議会で、24年ぶりに女性副議長となった、早稲田の先輩でもある小川副議長に指名されて登壇!)

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なお、知事並びに所管局長の答弁は、私の活動報告書で、要約をご紹介していきます!
是非、読んで頂ければと思っています。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 質問の第一は、セーフティーネットの充実についてです。

 まず、新たな生活困窮者支援制度についてうかがいます。

 生活保護に至る前の段階の自立支援策の強化を図るため、昨年末、「生活困窮者自立支援法」が可決成立し、来年4月から施行されることになりました。

この制度は、生活困窮者に対し、『自立相談支援事業の実施』『住居確保給付金』その他の支援を行って自立を目指すものです。
 経済的な問題のみならず、家庭や健康、精神面など、本人が抱える複合的な問題に対応し、包括的な支援を実施するものです。
 平成27年4月に円滑に新制度を導入することが出来るよう、国は全国の自治体にモデル事業実施を呼びかけています。
 神奈川県でも、昨年の9月補正で予算計上し、地方自治体の必須事業とされている相談支援事業について政令市・中核市をのぞく地域で、「モデル事業」を今年1月から開始しました。
 
 モデル事業実施にあたっては、民間団体のノウハウやネットワークを活用し、県の社会福祉協議会やNPOに委託する形で行っていると認識しています。
また、生活困窮者自立支援法では、必須とされている自立相談支援事業などのほか、子どもの学習支援事業が地方自治体の任意事業として、位置づけられています。
子どもの学習支援については、本県では、生活保護受給世帯を対象に、国の補助を受けて、平成22年度から「子どもの健全育成事業」として実施しています。この事業は国の全額補助でしたが、来年度からは「生活保護受給者の子どもへの学習支援」も新法の対象となるため、補助は1/2となり、地方負担が生じ、今後の事業継続が懸念されます。

 そこで、保健福祉局長に伺います。
新たな生活困窮者自立支援制度の施行に向けて、県で現在実施している生活困窮者自立相談支援モデル事業の現時点までの実績をふまえて、今後の事業をどのように実施していくのか、また、子どもの健全育成事業について、新制度に向けてどのように取り組んでいこうと考えているのか、併せて伺います。
 
 

 続いては、困難を抱える子ども、若者への支援、中でも「ひきこもり」と言われている青少年に対する支援についてお伺いします。

 近年、ひきこもりや就労困難など、子ども・若者が抱える課題には深刻なものがあります。
 国の平成22年の調査によると、15歳以上39歳以下の年齢層で「ひきこもり」とされている人は、全国で約69万6,000人と推計され、その割合をもとに推計した神奈川県の「ひきこもり」はおよそ5万3000人となります。また、平成25年の調査では、15歳以上34歳以下の若者で、修学や就労などを行っていない、いわゆる「ニート」の状態にある若者は、前年を下回ったとはいえ、全国で約60万人と推計されています。
 ひきこもりやニートの状況は、長期化することによって、解決がさらに難しくなるおそれがあり、将来の貧困につながってくることも懸念されるところです。自尊心や自己肯定感を育み、自立した個人としての自己を確立するとともに、社会力をつけることができるよう、支援していくことが求められています。

 県は、不登校やひきこもりなどの困難を抱える子ども若者の課題について、様々な対策を行っていることは理解しています。
 私は横須賀市で「こども若者応援団」の一員として様々な問題に取り組んでいます。その一環として2年前の初めての一般質問で、ひきこもりの青少年対策について質問をさせて頂きました。
 その時に取り上げたのが「ひき☆スタ」です。
様々な情報を通じて、社会とつながるきっかけとなるよう、本県は、ひきこもり支援サイト「ひき☆スタ」を平成24年5月にオープンしました。
「ひき☆スタ」については、本県独自の取組として評価していますが、ひきこもり当事者の立場に立った運営がなされることが重要です。
また、子ども、若者の支援については、単独の相談機関だけで対応した場合には、十分な支援が困難な場合もあると考えています。
 この質問に関連して、先日、京都府に視察に行ってきました。京都府では、児童虐待、非行、ドメスティックバイオレンス、身体・知的障害、ひきこもり、ほか様々な家庭問題を「家庭支援総合センター」という窓口でワンストップで受け付けています。これまで縦割りだったものが、一か所で相談を受けることが出来ます。
そこで、詳しくお話を伺ってきました。
その中で、京都府独自のものとして、ひきこもりの自立支援「チーム絆」の事業費として約5000万円が計上されていました。この事業は、社会問題化している青少年の社会的ひきこもりについて、行政機関と民間支援団体が共同連携し、ひきこもり当事者の社会参加を促進すると共に、それを支える家族の負担を軽減し、家族の安心と安らぎを確保するものです。特に注目すべきものは、「中間的就労」を支援しているところです。
「職親」という制度を設立し、所管課のクロスファンクションで青少年を支えています。
 このように、こども若者の自立と成長には、様々な立場の方が、連携して取り組むことが重要であると思います。

そこで、県民局長にお伺いします。
二年前に質問した「ひき☆スタ」のその後の実績をどう受け止めているかお伺いします。また、困難を抱える子ども・若者を支援していくためには、行政の専門相談機関だけでなく、地域で実践的な支援を行っているNPO等との連携が重要であると考えますが、県ではどのように取り組んでいくのか、あわせてお伺いします。

 

 質問の第二は、いのちを守る施策についてです。
 
 まず、子宮頸がん予防に関する啓発についてうかがいます。
他党からも質問がありましたが、違う視点から伺います。
 子宮頸がん予防ワクチンは、昨年6月に、厚生労働省が接種についての積極的な勧奨の一時差し控えを勧告してから、すでに1年が経過しています。

 子宮頸がん予防ワクチンは、接種することで、がんの発生を予防できる唯一のワクチンといわれています。
 子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による性感染症の一つです。
このHPVに感染しても、9割の人は自分の免疫で体内から自然に消失します。では、体外に出せない1割の人が癌にかかるのか?と言えば、そんなことはなく、その中の9割の人は、発病することはありません。つまり、99%の人は自然治癒も含めて発病しません。残り1%の人が、病気になるかもしれない前癌病変の原因になるウィルスがHPVです。前癌病変とは癌化する前の癌になるかもしれない状態です。
つまり、この1%の人のためにワクチンを打とうというのが、この子宮頸がん予防ワクチン接種の考え方です。
 また、子宮頸がん予防ワクチンは、昨年4月に予防接種法が改正され「定期接種」になりました。これにより、接種を実施する地方自治体は対象者に対し接種を呼びかける積極的勧奨を行うこととされています。しかし、定期接種後もワクチン接種との因果関係が否定できない重篤な症状が報告され、昨年6月、定期接種化からわずか3か月もたたないうちに、厚生労働省はこの積極的勧奨を行わないよう各自治体に勧告しました。
以降、各自治体が全接種者の調査を行っていますが、接種を受けた方の中から、しびれや継続して起こる痛みなどの症状が寄せられているという事実は、重く受けとめなければならないと思います。
 私はこの子宮頸がん予防ワクチンについては、定期接種化で「A類」に分類された時からその有効性、および費用対効果について疑問を持っています。
予防接種には、はしかや風疹・ポリオのように、集団予防や重篤な疾患の予防、いわゆる「社会防衛」に重点を置く「A類疾病」と、インフルエンザのように個人予防に重点をおく「B類疾病」に分類されています。個人受益の性格が強いワクチンによる感染症がなぜA類疾病なのか、今でも疑問を持っています。
 
 付け加えれば、子宮頸がん予防ワクチンは、定期的な検査とセットで予防が出来るということが基本です。しかし、あたかもワクチンを接種すれば大丈夫のように誤解している人も多いと思われていることから、この点も、考え直さなければいけないと思います。
 
 そこで、知事に伺います。
ワクチン接種のメリット、デメリットを含め、子宮頸がん予防についての正しい情報提供を行う必要があると考えますが、県民への啓発の観点から、県としてどのように取り組んでいくのか伺います。また、今後、積極的な定期接種の勧奨の再開を厚生労働省が明らかにした場合、どのように対処するのか、あわせて所見を伺います。

 

 続いての質問は、周産期医療と助産師養成についてです。

 少子化が進む今日、第一子の出産年齢が30代以上の方が既に4割と、高年齢などリスクを伴う出産が増えています。こうした中、周産期医療において産科医療機関や産科医の役割は、ますます重要となっています。
先日、秦野赤十字病院に派遣されている昭和大学医学部からの産科医が、本年度限りで派遣を引き上げるとの報道がありました。

神奈川県の人口十万人あたりの産科医師数は、全国平均よりも低い状況にあります。
産科医師の過酷な勤務環境と医療訴訟が多いことから産科医を選択する医学生が減っているという現状があります。
 
 先日、他党の代表質問で、産科医不足についての質問がありました。
その際、知事は「産科医の確保と助産師との連携」について、至急検討を指示したと答弁されました。
 6/19に県が発表したデータによりますと、医療機関として、今年度は、産科医95人、助産師145人が不足しているとのことです。
今回145名不足とされた助産師の人材養成について、現在本県では、県立衛生看護専門学校の他、県立保健福祉大学をはじめとした四大学で行われています。
しかし、助産師が免許取得後、一人前の助産師として助産所を開設するまでには、医者が医院を開業するのと同様、ベテランからの助言を受け、充分な臨床経験を積む必要があり、卒業後の人材育成が重要なポイントとなっています。
 また、子どもを産む母親の立場から言えば、助産所で安心して出産するためには、万が一の時に医師から適切な治療を受けられる体制が整っていることが欠かせません。
神奈川県では、分娩時の予期出来ない急変時に対応するため、ハイリスクの妊婦から新生児を対象とする「神奈川県周産期救急医療システム」が運用されています。このシステムは、県内を6ブロックに分け、その中で受け入れ病院を重症度や緊急度によって3段階に分け、搬送先医療機関を迅速に確保するものです。
 しかし、現在は助産所については、嘱託医・嘱託医療機関を通してこのシステムを利用することになっているため、助産所で産まれる新生児が緊急性が高いと判断され、搬送の必要性が生じても直接システムを利用することは出来ません。

 そこで、知事にお伺いします。
県内の助産所が直接県の周産期救急医療システムを利用出来るよう関係機関と調整を図るべきと考えますが、助産師の養成、スキルアップ、サポート体制について、県としてどう考えているのかお伺いいたします。

 いのちを守る施策についての最後は、代表質問で、他党からも質問された「県下の二つの施設での犬殺処分ゼロ」に関連して、動物愛護の取組について、質問させて頂きます。
 犬の殺処分ゼロを達成した経過をみると、関係各機関のご尽力に対して、敬意を表したいと思いました。
 今回の「殺処分ゼロ」の報告を受け、先日、「ゼロ達成」をした施設の一つ、川崎市動物愛護センターでお話を伺って来ました。
 センターの職員の皆さんの、きめ細やかな、愛情あふれるケアに心をうたれました。また、その時にセンターに里親のボランティアをしている方がいらしていて、お話を伺うことができました。
 これらの施設が、ゼロを達成できたのは、県民の愛護意識の向上によって、犬の放し飼いが減ったこと、終生飼育や不妊去勢手術などがひろがったことが要因と言われていますが、最も大きな力を発揮したのは、やはり、飼い主探しに取り組むボランティアのみなさんの努力の賜物だと実感しました。
 ボランティアの方のお話では「仲介して、飼い主を見つける際、新しい飼い主となった方が、飼っている動物を家族の一員として、最後まで大切に飼っていただくようにすることが大切であること。そのためには、動物を譲渡しているボランティアが、新しい飼い主に対して、しつけの方法など飼い方の助言や、その犬や猫の性格などの情報提供を適切に行うことが大変重要です」とのことでした。
 私は、2001年、盲導犬になれなかったキャリアチェンジ犬をボランティアとして家族に迎えました。繁殖・パピーウォーカーを経て盲導犬の訓練を受けたけれど、様々な理由で盲導犬になれなかった犬。我が家に来た時の体重は27kで、元気でやんちゃな犬でした。
そのような犬を飼育するボランティアのための、盲導犬協会によるきめ細やかな譲渡制度をその時に経験しました。
飼うにあたっての条件の審査があり、その上でお見合いをします。そして養育決定前に二週間の一時預かり期間があり、その時にはゲージや散歩用のリードのレンタルなどがありました。飼養決定後には、当該犬のこれまでの医療機関等での情報を地域の獣医師に提供するなど、細やかな制度がありました。
最近では、このようなやり方で飼い主探しをしているボランティアもいると伺っています。
 また、県動物保護センター及び各NPOでは、ペットの遺棄や虐待を防止するために、幼稚園や小学校等への出張教室や夏休み飼育体験教室やフェアなど様々な活動を行い、その効果が出て来ているとの報告がありました。

 そこで、知事に伺います。
県民に動物を最後まで責任を持って命がまっとうできるよう、ボランティアが動物の適切な譲渡を行うための支援や、将来の飼い主となる子どもを対象とした普及啓発が必要と考ますが、県はどのように取り組んでいるのか伺います。

 質問の第三は、かながわの海の魅力についてです。

 まず、海の環境について伺います。

 神奈川県の魅力の一つに、長い海岸線を持つ表情豊かな海があげられます。季節を問わず、観光客でにぎわい、神奈川が誇れる財産の一つといえます。
 しかし、美しい海岸を守るには、県民の日頃からのちょっとした心がけが必要と思われます。
 先日来、私のもとに「BBQゴミ」についての相談が寄せられています。
 BBQゴミについては、マスコミなどでも取り上げられ、各自治体で様々な取り組みが行われています。
 神奈川県では、BBQゴミに限らず、台風や大雨の後、海岸に打ち上げられるゴミをはじめ「なぎさのゴミ」全般を海岸清掃しています。

 その事業の一つ、「海岸利用者へのゴミの持ち帰りの呼びかけ事業」に、 およそ3000万円の予算が計上されています。先日、秋谷海岸での声がけ事業に同行させて頂きました。この事業が、今後どれほどの効果を発揮するかはまだ解りませんが、声がけさせて頂いた方々の「海岸美化」への高い意識を感じました。
その他、JRなどの車内広告やFM横浜の広告で、海岸美化を呼びかけていくとのことです。
そして、海岸漂着物対策事業の多くが「かながわ海岸美化財団」に託されています。
 横須賀市の走水海岸から湯河原町の湯河原海岸までの海岸を有する13市町と県が設立した公益財団法人「かながわ海岸美化財団」が、行政の域を超えて一体的に清掃活動を展開しています。この財団は、平成3年度に、全国で唯一、海岸清掃を専門的に行う団体として設立され、20年以上、海の魅力を高めるために活動しています。
 これまでに、財団主催のビーチクリーンに何度か参加したことはありますが、先日、財団本部を訪ね、改めて、詳しく活動内容を伺って来ました。私自身、NPO法人横須賀港湾防災支援会のメンバーとして、海上と海岸の清掃をする活動を行っていることから、財団の皆さんと思いは同じ、海岸美化について意見交換も行いました。
 財団では、海岸の特性に応じて、手作業による清掃や、機械を用いた清掃を適切に組み合せたり、ビーチクリーナーに工夫を加え、より効果的に清掃が行えるようにするなど、日々の努力をかいま見ることが出来ました。設立から20年以上、蓄積されたノウハウを十分に活用されていると感じました。
 本県が財団を設立したもう一つの意義は、海を愛する人達と協働して海の魅力を高めるための柔軟な取り組みを進めることができるからと、説明を受けました。

 そこで知事に伺います。
公益財団法人かながわ海岸美化財団設立から20年以上が経過した現在、財団は県民や団体と連携・協力した取り組みをどのように進めているのか伺います。また、県として、そのことをどのように評価しているのか、あわせて知事のご所見を伺います。

 最後の質問は、「かながわシープロジェクト」についてです。

 昨年12月の本会議において「三浦半島の活性化」について質問を行いました。
 その際、知事からは「神奈川の海の魅力をアピールするため、仮称ですが『かながわシープロジェクト』に取り組むこととし、準備を始めました。このプロジェクトは様々なマリンスポーツや釣り、美しい海岸の景色、新鮮な海の幸など、神奈川のあらゆる海の魅力を掘り起こし、それをパッケージにして「海の神奈川」を効果的に売り出していこうというものです」とのご答弁がありました。
 その後、平成26年度の当初予算では、「かながわシープロジェクト」の『魅力づくり推進費』として500万円が、また、『発信事業費』として600万円がそれぞれ措置されました。
 どのようなプロジェクトになるのか、期待していたところ、先日5月28日に「かながわシープロジェクト」の第一回プロデュース会議が、リビエラ逗子マリーナで開催されました。
 会議に先立ち知事から、「圏央道の県内部分の開通により、近隣県から大勢の人が来ます。また、東京オリンピックに向けて、国外からもたくさんの人が来ます。まさに、神奈川の海を売り出す絶好のチャンス。神奈川の海の魅力を最大限発揮するプロモーションを検討していただきたい。」と、話されました。黒岩日記には集合写真が載せられていました。新聞報道でも使用されたこの写真にはヨットやフライボードなどのマリンスポーツも一緒に紹介されていました。
会議では、木村太郎総合プロデューサーから「ビーチリゾートの魅力をクローズアップすることが出来、海の観光の触発にもなる」として、神奈川の「コマーシャル映像」を制作することが提案されました。その他、今回のプロデュース会議においては、沢山の議論がかわされたと報告を受けています。
 また、プロデュース会議の提案は、『四季を通じて』の神奈川の海の魅力を発信する事業が中核をなすと言うことでしたが、「かながわシープロジェクト」をより実効性のあるものにするためには、地元と一体となった取組が必要であると考えます。
 
 そこで、知事に伺います。
今年度1,100万円の予算が「かながわシープロジェクト」に計上されていますが、今後、どのような形でプロデュース会議の提案を実行に移していくのか、神奈川の海の魅力の発信方法について知事の所見を伺います。
また、三浦半島地域は、すでに4市1町で「三浦半島サミット」を開催しており、今回始まったプロジェクトの基盤となりうるポテンシャルがあると考えますが、あわせて知事のお考えを伺います。

これで私の一回目の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

☆(再質問要望台本)ー時間の都合で、一部、カットしまし、90%の発言で終わりました。☆

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(再質問&要望)

知事、県民局長、保健福祉局長、明確なご答弁ありがとうございました。

残り時間も少ないため、自席から質問させて頂きます。

○再質問は、子宮頸がん予防に関する啓発についてです。
子宮頸がんは、性感染症の一つです。昨年12月の一般質問でHIVについて、同じジャンルの質問をした際、知事から、前向きなご答弁をいただきました。
中高生むけに、性感症の丁寧な冊子をつくっている神奈川県です。ワクチンをうつ年齢になった子ども達に、「子宮頸がんワクチン」とはどのようなものか、先ほどお話しさせて頂いたような詳細を解りやすく、県が配布している冊子の中で丁寧に説明すべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

 

それでは、順次要望させて頂きます。

(新たな生活困窮者支援制度)

◎子どもの貧困・貧困の連鎖、問題として浮かび上がっている問題に対するセーフティーネット。生活保護制度と生活困窮者支援制度は、セーフティーネットという車の両輪と言えるかもしれま
せん。
憲法25条で「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定しています。生活保護を受けている人は「健康で文化的な最低限度の生活」をしているはずです。
そして、来年4月から施行される「生活困窮者自立支援法」で支援を受ける方たち。しかし、この両輪から漏れてしまっている方もいるのではないかと考えます。
フルタイムで正社員として働きながら、生活保護以下の生活をしている人が、日本には何百万人といます。
この所得の逆転は、今後の日本の社会問題の一つになると思います。
そのためにも、受け止めるだけのセーフティーネットではなく、社会復帰のために、やる気にさせて、もう一度バネの力を得させて復帰させることが出来る「セーフティートランポリン」が必要であると、私はかねがね訴えて来ました。
「生活困窮者自立支援法」が、セーフティートランポリンとなることを要望します。

○一人ひとりの困窮者がどの項目で対応するのがいいのかということが、課題となって来ます。
そのためにはケースワーカーや相談員が沢山の事例を抱えることになります。問題解決の質の向上がのぞまれます。ケースワーカーや相談員の育成にも気配り頂くよう要望します。

(困難を抱える子ども若者について)
◎ 困難を抱えるこども若者についてです。

地元で「こども若者応援団」の一員として活動していることから、神奈川県青少年白書を毎回読ませて頂いています。最新の「かながわの青少年2013」。今の青少年の横顔がよくわかる白書ですが、気になったのは、青少年施策の展開のところです。幅広く様々な工夫をこらし展開していることは解るのですが、例えば、「ひきこもりなど困難を抱える青少年の支援」のページですが、
(1〜2例読む)で、お気づきだと思いますが、各課の報告に『成果報告』の記載のないことです。
事業を実施したのなら、その結果どうなったか、是非記載して頂くよう要望いたします。併せてサポートステーションなどの利用者評価、社会参加及び就労実態なども県民に還元して頂くよう要望いたします。

○ 正確な情報が、ワクチンを受ける子ども達、そして保護者に知らされたとしたら、どうでしょうか?A類として、接種を勧奨されても、私は、娘には接種させることを拒むと思います。また、私がワクチン接種する12歳の少女だったとして、こんなワクチンですよと、解りやすく情報を聞いたら、きっと、「どうしても接種しなければいけないのですか?」と先生に聞くのではないかと思います。
予防接種法ではA類疾病に係わるものは、予防接種を受けることを、義務ではなく「勧奨」となっています。勧奨とは「そのことをするようすすめ励ますこと」です。
県の対処は、メリット、デメリットを透明化して、」対処したいと、言うことですが、ぜひ、子ども達への教育と副反応の周知の徹底と速やかな実態調査を要望いたします。

(周産期医療)
○ 助産師の協会では、小学生から高校生まで『いのちの授業』を行っています。
自分が生まれてくる過程を年齢にあわせてお話しすることで、両親や周りの人々に感謝できる気持ちをもってもらえるような授業を目指しているそうです。
妊娠・出産を通して、「いのち」の素晴らしさや不思議さを伝えたいとはなされています。
また、地元の横須賀でも、お産だけでなく、様々な教室を開催し、周産期を終えたお母さんが子育ての相談に来ています。産科医と違った目線で「誕生」に係わる助産師、潜在助産師の活用も含め、直接、県の周産期救急医療システムの利用を可能にするよう改めて要望いたします。

(動物愛護について)

 (保育園の待機児童ゼロと犬の殺処分ゼロは、同じゼロでも全く意味が違います。
 保育所の待機児童ゼロは、「住みやすい街」ということで、引っ越してくることは、横浜市にとって、
 歓迎すべきだったことかもしれません。
 しかし、殺処分ゼロ。報道では『ゼロ』という文字が全面に出されました。ゼロ=完璧なことととら
 えられ、さらに「川崎に持っていけば、里親を探してくれる」となることを、センターの方は心配さ
 れていました。)
○ ゼロを、第一の目標にするのではなく、「生かすことが出来るいのちは生かすこと」を目指していると、川崎のセンター長はおっしゃっていました。印象に残りました。
今回の質問の第2の柱は「いのちを守る」施策でした。
県のグランドデザインの基本理念「いのち輝くマグネットかながわを実現する」
つまり、産まれてくる「かけがえのないいのちを、いかに大切に育み、自分らしく生き、全うさせるのかが問われています」
県としても、全力をあげて取り組んで頂きたいと思います。

(海の環境について)
○ 美化財団に行ったときに、お礼を言われたことがあります。
それは、H22年から、県では海水浴場での分煙が実施されたことについてです。
その時の言葉をご紹介させて頂きます。『分煙してもらって、かなり効果があった。江ノ島周辺の海岸は、夏が終わると海岸が灰皿のようになっていた。いま、すごく良くなっています。全然違います。感謝しています。』ルールづくりの大切さを感じました。また、ビーチクリーンに参加した方々は、ポイ捨て率が下がるとのお話がありました。海岸のゴミはどこから来るのか。それは街から川を経て海に流れて来ます。「あなたの心がながれる先に」という、海の環境を考えるDVDもあります。財団がつくっている「なぎさのゴミハンドブック」などを使って、海の環境を守るために、子ども達から大人まで、美しい海岸を守る啓発をして頂けるよう要望します。

(シープロジェクト)

○CM楽しみにしてています。海岸の美しさが「シープロジェクト」の正否を左右するとの知事のお話がありました。
○しかし、実は、もう一つ、問題があります。
○12月の質問の際に、知事から「シープロジェクトと城ヶ島・三崎の核づくりで三浦半島をPRして参ります。是非5市町の『三浦半島サミット』とともに、三浦半島の活性化を図っていきたいと考えております」との答弁も頂きました。今日の知事のお言葉に、海岸の美しさが「シープロジェクト」の正否を左右するとの知事のお話がありました。

○順調に船出したかに思えた「三浦半島サミット」です。しかし4月1日からのETC割引の廃止による有料道路(横浜横須賀道路など)の実質的値上げに加え、5月27日に開催された「三浦半島地域広域幹線道路整備促成期成同盟」で、横浜横須賀道路など4道路の値下げを国・公社に要望しましたが、「困難」という回答しか得られませんでした。
さらに、圏央道についても東名高速などに比べて利用料金が高いと、相模原市から「料金低減」について国に要望が出されています。
また、様々な条件が順調に進めば、横浜湘南道路と環状南線が32年度に全面開通できると伺っています。この整備が終わらなければ山梨県や埼玉県などの海のない県の方が、圏央道を使って神奈川に来ても、この整備が終わらなければ三浦半島に足を運ぶことは、あまり期待出来ません。
いま申し上げた、「有料道路のネットワーク整備」と「料金問題」は、「かながわシープロジェクト」成功の正否に大きく影響しかねません。
一日でも速い整備と解決を要望して、私の質問を終わります。

    


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