12/6、一般質問 (vol.328)
2013/12/08 ブログ by 安川有里
昨日(12/6)、県議会議員になって2度目の「一般質問」で登壇しました。
みんなの党神奈川県議会議員団は、現在15名。一期生が13名のため、4年の任期中、一般質問のチャンスは2度しか回って来ません。
多分今回が、一期生として最後の一般質問ということで、準備は早くから始めていました。
当局との調整で、100%思い通りとはいきませんでしたが、
内容として、
①ずっと、係わって来た教育問題。今回は、新しい県立高校入試について
②2年間環境農政常任委員会で問題意識を持っていた、神奈川の農林水産業の中から、「食と農」
③感染症対策。この質問をすることを決め、川田竜平さんに会いにいき、お話を伺って来ました。
④三浦半島の活性化について
と、4つの質問(内容は6つ)を行いました。
知事からは、三浦半島に対して、力強い答弁を頂き、
新しい「かながわ・シー・プロジェクト(仮称)」を作ると、言及されました。
教育長も、高校入試の改善について、前向きな答弁をして下さいました。
(神奈川新聞に掲載して頂きました)
以下、一般質問の読み原稿、掲載します。
当日は、アナウンサー時代と同様、アドリブが多いため、このままではありませんでしたが。
再質問と要望は、当日、答弁を聞いてからなので、ご紹介出来なくて(原稿ありません)ごめんなさい!
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議長のお許しを頂きましたので、私はみんなの党神奈川県議会議員団の一員として、通告に従い、提言を交えながら順次質問をさせていただきます。
知事ならびに教育長、保健福祉局長におかれましては明快なご答弁をよろしくお願いいたします。
また、先輩・同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。
それでは質問に入ります。
質問の第1は高校入試関連についてです。
まず、平成25年度から導入された入学者選抜制度について質問させて頂きます。
神奈川県の高等学校入学者選抜制度は、過去数回改正が行われて来ました。前回、平成16年の改正のポイントは、評価尺度の異なる2回の選抜の機会、面接や作文などが中心の「前期選抜」と学力検査を実施する「後期選抜」を行うことにありました。
一部の学校では独自問題による学力検査も行われました。
平成17年には学区を撤廃。生徒の主体的な学校選択の幅を広げるなど、生徒の「選択肢」を増やす改正を行いました。
そうした中で、「新しい学習指導要領」が、昨年平成24年度から中学校で、今年平成25年度入学生から高等学校で実施されることになりました。
また、これまでの制度では、運営上の課題として、入試の選抜期間が1月中旬から2月末までと長期化していること、前期選抜合格者と後期選抜受検者が同じ教室で学ぶことの難しさが指摘されていました。
そこで、県教育委員会では新しい入学者選抜制度について検討を行い、平成25年度入学者選抜から、新しい制度を導入し実施されました。
新制度では、全日制・定時制・通信制ともに、同一の日程で「共通選抜」、つまり学力検査と面接を全員に実施することになりました。
新しい学習指導要領に対応した入試問題は、より思考力・判断力・表現力を把握できるものへと改良され、各教科ともこれまでの50点満点から、100点満点になりました。内容も、数学の証明問題・説明問題がこれまでの選択や穴埋め問題から完全記述になり、社会科では80字程度の記述問題が出題されるなど、大きく変化しています。
現場の先生方からの声を聞くと、採点の際、記述式の問題は特に細心の注意をして採点したとおっしゃっていました。
今回の制度改正について、今ご紹介した先生方や、受検生・保護者、その他教育関係者の方から、感想や意見を伺ってきました。主なものをご紹介させていただきます。
・ 共通の検査が導入されて、今回から全員が学力検査を受けることになったので、平等に学力がはかれるのでよかった。
・ 面接の練習、面接シートの記入など、準備が忙しくなった。
・ 面接シートを記入するにあたって、まず志望校を決める段階で、高校で何をやりたいのかなどを考えるいい機会になった。
・ 記述問題、特に英作文に不安を感じていたと話す生徒が多かったものの、授業などで繰り返し努力することで、当日は自分なりに頑張れたと思う、と生徒達が報告してくれた。
・ 記述問題については、小学生の頃から、自分の考えを文にすることや記述式で答えることを授業に取り入れていく必要がある。
「受検機会が一回になったことから、リスクを避けるために志望
校のランクを下げることとなった」などのデメリットもあったものの、大勢としては、好意的な意見が多い状況でした。
そこで、教育長に伺います。
新たな入学者選抜制度について、生徒や保護者、中学校や高校などに対してアンケートを行ったと伺っています。その結果を教育委員会としてどのように受け止めていらっしゃいますか?また今後、制度の改善をどのように進めていこうと考えていらっしゃるのか、ご所見をお伺いいたします。
続いて、高校入試に関連して、入試結果に係わる開示請求について質問させて頂きます。
入試結果の開示請求は、県や市の個人情報保護条例に基づく「自己情報開示請求権」により、受検生本人、あるいは保護者などが学力検査や面接、特色検査の点数、答案の開示を求めるものです。
もちろん本県でも、公立高校入試に係わる結果については、本人などが各校に請求すれば、開示されることになっています。この開示方法については、文書による通常の請求方法と、特例として、口頭で請求して、学力検査の点数についてその場で閲覧することが出来る「簡易開示」があります。
県教育委員会によりますと、今春の公立高校入試に関しては、全日制では、簡易開示は合格発表からの一ヶ月間に約19,000件の請求がありました。一方、受検者全員に課された面接や、一部の学校が取り入れた特色検査の点数などについての開示請求は約2,300件でした。しかし、この自己情報の開示請求の方法については、中学や高校、生徒への周知が十分ではなく、混乱も起きていると、9月に新聞で報道されました。
この記事によりますと、ある高校に合格した生徒が、面接の点数の開示請求を行おうとしたが、校長先生から暗に、拒否をされ、請求を止めたという内容です。このようなことは、あってはならないことです。
昨年、高校や中学の教員を対象にした入試制度全般の説明会では、開示制度について触れられているとのことですが、学校に配布される「実施要項」や受検生に配布される「志願のてびき」には、学力検査の点数が対象の「簡易開示」の説明しか行われなかったと聞いています。
開示請求を行った生徒・保護者にお話を伺いました。
新聞などに掲載されている解答で、「自分がどれくらい点がとれたか」は解るものの、記述問題ではどうだったのか知りたかったこと、また、面接の状態も聞きたかった、という声が多かったようです。
「知る」権利を行使できたことに、満足しているようでしたが、開示請求出来ることは、今回お話を伺った方は皆さん、塾の先生に聞いたという答えも同時に返って来ています。
受検生にとって、入試の点数や結果は、これまで受験勉強に励んできた集大成であり、今後の学業に対するモチベーションにも影響する、大きな意味を持つものです。
また、開示請求は県民が持つ「知る権利」の行使に他ならず、県民が適切に「知る」ことが出来るように、行政として、最大の努力をするべきだと思います。
そこで、教育長に伺います。
入試結果の開示について、周知方法などに改善が必要と考えますが、教育長の所見を伺います。
質問の第2は機能に着目した農作物の普及啓発についてです。
11/11に県立保健福祉大学の地域貢献研究センターの開所式が行われました。このセンターは、様々な研究を通じて、大学の基本理念である「地域の発展に寄与する」中心的な役割を担うことになりました。
そして、11/17、この地域貢献研究センターで推進する最初のプロジェクトとして「AMF栄養ケアステーション」が、よこすかポートマーケット内にオープンしました。
私もオープニング式に参加し、管理栄養士による食生活診断・栄養指導も体験させて頂きました。そこで、食生活改善に役立つ情報の提供や、アドバイスを頂くとともに、花粉症に悩む私に最適な農産物をご紹介頂きました。
「AMF栄養ケアステーション」のAMFとは、Agricultural Medical Food、機能性を持つ農林水産物のことです。「アレルギーを防ぐと言われているお茶」や「骨粗しょう症を防ぐと言われているみかん」などのように生体調整機能を持つ食品のことです。バランスの良い食事にプラスすることで身体の機能を調整してくれます。
ケアステーションでは、栄養のアドバイスに加え高機能農作物の説明も行っていて、お茶やサツマイモなどが紹介されていました。ところが、こうした高機能農作物は、全国各地で生産されていますが、ネットのみの販売など、本県では、県民の皆さんが気軽に購入しづらいものもあります。
現在、本県では、知事が訴える医食農同源の取り組みを行っていますが、食べることと健康は極めて密接な関係にあり、何を、どのように食べるかは、非常に重要な要素です。
また、本県では地産地消の取組を進めています。本県において、高機能な農作物の栽培が普及し、気軽に県民の皆さんの食卓に上ることが出来るようになれば、医食農同源の取り組みの幅が広がるのではないかと考えます。
しかし、高機能農作物は、大量生産に向かず、値段が若干高く、結果として商用ベースに乗りにくいという課題があります。また、流通に乗った場合でも、例えば黒っぽいトマトなど見た目に難があるものもあり、そもそも高機能農作物の認知度が低いためあまり店頭におかれていないのが実情です。そこで、ケアステーションや県内各地のファーマーズマーケットで行われるイベントなどで紹介するなど、県民が知るきっかけを与えて頂ければと思います。
一方、従来の野菜についても、例えば、血糖値の抑制に寄与する
といわれている「まぐろのやまかけご飯」のように、科学的な根拠が明らかになっていないものの、組み合わせや調理法により、相乗効果が期待出来るなど、一般には知られていない高い機能成分を持つものもあります。こうした情報も、どんどん発信して頂きたいと思います
また、普及指導員の方々が、やる気のある生産者の方々に、高い機能の農作物の生産を紹介していくのもいいのではないかと考えます。
(こうしたことが認知されれば、より高い機能の農作物を摂取する機会が増え、県民の健康に寄与するとともに、農業生産に対しても貢献することが期待されます。)
そこで、知事に伺います。
高機能農作物も含め、県が推進している医食農同源の考え方を、広く県民に知って頂くために、消費者側、生産者側、それぞれに向けた、農作物が持つ機能性に注目した普及啓発が重要だと思いますが、これまでの取り組み状況と、今後どのようにすすめていくのか、伺います。
質問の第3は、感染症対策についてです。
まず、ウイルス性肝炎対策について伺います。
我が国の肝炎ウイルス持続感染者、いわゆるキャリアは、厚生労働省の推計によると、B型が110万人から140万人、C型が190万人から230万人存在するとされており、国内最大の感染症と言われています。
ウイルス性肝炎は、重症化するまで自覚症状が現れず、本人が気づかないまま肝硬変や肝がんといったより重篤な病態へと進行する危険があります。統計によりますと我が国では、毎年3万人を超える方が肝がんで亡くなっていますが、その約9割は、B型及びC型肝炎ウイルスが原因と言われています。その対策を講じることは喫緊の課題であると考えます。
ウイルス性肝炎が蔓延した大きな原因として2点考えられます。
一つ目は、例えば、出産や手術での大量出血の際に、肝炎ウイルスが混入している特定の血液凝固因子製剤を使用したことによってC型肝炎に感染したものです。この感染被害は薬害肝炎事件として記憶していらっしゃる方もおられると思います。
二つ目の原因は、集団予防接種の際の注射器の連続使用によるB型肝炎ウイルスの感染被害です。これらの事件について、国はすでにその責任を認めて、感染被害者等に対する給付金の支給手続等を定めた特別措置法が施行されています。電車内の法律事務所の広告で認知している方も多いと思います。
ただし、この特別措置法には問題点があります。それは、訴訟を起こすためには集団予防接種による感染を証明しなければならず、そのためには母親や兄、姉といった年上の兄弟の血液検査が必要となる点です。戦後40年にわたりこの問題を国が放置してきたため、すでに母親が死亡していたり、年上の兄弟がいない人など、集団感染の事実を立証することができなくなってしまった人が大勢います。
特別措置法の他に、平成20年度から、B型・C型ウイルス性肝炎の根治を目的としたインターフェロン治療に対する医療費助成が、全国一律の制度として開始されました。さらに、平成22年度からは、B型肝炎ウイルスの増殖を抑える核酸アナログ製剤治療も助成対象に追加されています。
しかし、C型ウイルス性肝炎患者に対して、根治目的の治療を行った結果、効果がなかった場合に、発がんを抑制する目的で行われるインターフェロンの少量長期投与や、病態が肝硬変や肝がんに進行した患者に対する治療には、助成制度は適用されません。
北海道においては、全国一律で行われている医療費助成のほかに、肝硬変・肝がん患者に対する治療について、独自に助成を行っているとのことです。
肝がんや肝硬変の症状が悪化してくると、入退院を繰り返すことで、働き続けることが難しくなり、場合によっては定職に就くことも困難になるため、経済的に厳しい状況に立たされる可能性も高くなります。
また、平成22年4月から重度の肝機能障害患者に対し、身体障害者手帳が交付されることになりましたが、障害者認定のハードルが高いことで、苦しんでいる患者さんが沢山いらっしゃいます。
平成22年1月に施行された『肝炎対策基本法』には、感染被害の拡大を招いた「国の責任」が明記されていますが、このように、現在でも多くの方々が肝炎ウイルスを原因とした病に苦しんいます。
そこで、保健福祉局長にお伺いいたします。
現在の国の制度では支援対象となっていない方、すなわち、インターフェロンの少量長期投与や、肝炎ウイルスを原因とした肝硬変や肝がんの治療に対して、医療費助成が行われるよう国に働きかける必要があると考えますが、保健福祉局長の所見をお伺いいたします。
続いての質問は、HIV/AIDS対策についてです。
11/26、新聞各紙でHIVに感染した献血者の血液が輸血されたという事件が報道されました。HIVについて知識や理解をしなければいけないと改めて感じました。
みなさん、主要な先進国の中で、新規のAIDS患者が未だ減少傾向とはいえない唯一の国は何処かご存知ですか?実は、日本なのです。
HIV/AIDSは、1985年に日本で初めて報告されて以来、毎年新しい感染者が報告され続け、昨年ついに累計報告数が20,000件を超えました。
また、新規感染報告も平成16年に初めて1,000件を超えてから昨年まで、9年連続して1,000件以上で推移し、今なお感染が広がっています。
平成25年8月30日に発表された「第134回エイズ動向委員会の報告」によりますと、今年4月から6月の3カ月間に新たに報告された、HIV感染者とAIDS患者は合わせて、440件で、四半期報告数としては過去最多となりました。
本県の昨年のHIV感染者・AIDS患者の新規報告数は過去最多の100名で、全国と同様の状況にあります。
HIVとは、ヒト免疫不全ウィルスのことで、このウィルスが体内に侵入すると白血球などの免疫細胞を破壊し、ウィルス自身もヒトの体内で増殖していきます。HIVに感染したということは、体内にこのウィルスが侵入したことを意味します。
一方、AIDSとは、後天性免疫不全症候群のことです。
HIVが免疫細胞を破壊すると、免疫機能が低下して感染しやすい状態になります。すると、普段は免疫細胞により細菌などが侵入しても守られていたものが、守られなくなってしまったために特殊な肺炎や皮膚の病気など、通常はかからないような病気(日和見感染といいます)にかかりやすくなってしまいます。そのような特定の病気にかかった状態をAIDS(エイズ)と呼びます。
つまりHIVはウィルスのことでAIDSは病気なので違う意味になります。
HIVに感染したからといって、すぐにAIDSを発症するのではなく、数年~10年程と言われる潜伏期間があり、また、感染していても無症状であることが多いため、本人が感染に気がつかないことも多くなっています。そのため、自身の感染を自覚することなくHIV/AIDSを広めてしまう恐れがあります。
また、感染不安があっても感染経路の大半が性的接触であるために、周囲に相談しづらかったり、検査をためらって、感染の発見が遅れるケースもあります。
HIV/AIDSが増加している背景の一つとして、このような感染者の増加があるのではないかと言われています。
このような感染者を減らすためには、HIV/AIDSについて正しい理解を広めると必要があると考えます。
その対策として、県は、今年20回目を迎えた「AIDS文化フォーラム」の開催や「かながわレッドリボン運動」の推進など、早くから対策に着手し、きめ細やかな対策で成果を上げていらっしゃることは、評価するところです。青少年に対しても、丁寧なリーフレットを製作して配布するなど、教育面にも力を入れていることも承知しています。
本県のAIDS文化フォーラムに毎年参加してくださっている川田龍平さんにお話を伺って来ました。川田さんは、自身が薬害AIDSの被害者で、この感染症と戦っている方です。日本の性教育について、また、AIDS教育について、川田さんは、「現在の小・中・高校のAIDS教育のままでは、HIV感染の拡大は防止できないと思う。HIVは性感染症の一つなのだからごく普通の性教育の中で、他の感染症と同じように、常識としてその予防法をしっかり教えていけばいい。そうすれば、HIV/AIDSの蔓延を防ぐことが出来る」と、おっしゃっています。
しかし、HIV/AIDSは現代の医学では、基本的に完治することがないため、HIV感染者は、常にAIDS発症の不安を抱えながら生活しなければならなかったり、学校や職場で感染者であることを伝えることができず、親しい人との関係に悩んだりするなど、感染者には様々な心理的負担がのしかかり、生活が大きく圧迫されることも少なくありません。
そのため、HIV/AIDSは予防啓発活動だけではなく既にAIDSに罹った方やHIVに感染した方に対する心理ケアや診療を受けやすい環境づくりも併せて重要となってくると考えます。
そこで知事に伺います。
「いのち輝くマグネット神奈川」の実現に向け、これ以上AIDS患者、HIV感染者を増やさないために、どのように取り組んでいくのか、知事のご所見をお聞かせください。
質問の第4は、三浦半島の活性化についてです。
去る10月11日、第一回「三浦半島サミット」が開催され、横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町、この4市1町の首長(又はトップ)が手を組んで今後、三浦半島の活性化の取り組みを議論していく事になりました。
きっかけとなったのは、外国人観光客向け旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」です。2013年の改訂に際して、鎌倉が3つ星、三浦市の城ヶ島が2つ星、横須賀市の観音崎と葉山が1つ星、三浦半島については、「海水浴・ハイキング・サイクリング・アートや歴史をめぐる観光などにぴったり」と言及しています。このことから、第一回の三浦半島サミットでは、観光を切り口に三浦半島を更に魅力的にしていく話し合いが行われました。
また、10/28、長年問題視されていた「横浜横須賀道路」の割高な料金問題について、吉田横須賀市長と板橋横須賀市議会議長が国土交通大臣に会い、この問題の解決に尽力を求め、理解を得られたとの報告がありました。
さらに、長井地区で「民泊修学旅行」を受け入れる取り組みが本格化し始めました。これは、修学旅行生を地域の民家で受入れ、生徒らに生活体験の場を提供するのもので、地場産業である農業や漁業に触れるプログラムなども用意しています。横須賀市も観光集客の目玉事業に位置づけており、地元の態勢づくりや安全管理のほか、誘致に向けた広報などの支援を旅行会社と協力して行い、すでに来年、神戸や北九州などの修学旅行生およそ160人の受け入れが決定しています。
一方、三浦市では、平成18年度から市内の民宿を滞在先とする体験型修学旅行の誘致活動を進めていて、市の職員が地方の旅行代理店に出向くなど、地道な営業活動を行っています。今年度は中・高合わせて15校の誘致に成功しています。
このように、三浦半島は、今年に入って加速度的に、魅力発信にむけて動き始めています。
そうした中、去る11月1日に、横須賀三浦地域における「黒岩知事との対話の広場」が、「三浦半島発 海の楽しみ方」をテーマとして、私の地元である横須賀で開催されました。
当日は、私も参加し、知事と事例発表者や参加者との意見交換を興味深く聞かせていただきました。その中で、「海」は、観光資源としてだけではなく、教育資源としてのポテンシャルも秘めていることや、実は三浦が真珠養殖の発祥の地であることなど、改めて、海の魅力、三浦半島の魅力に気付かされました。
また、意見交換を通じて、知事の「海」に対する熱い思いが伝わってきました。知事は、最後の締め括りとして、平成26年度にさがみ縦貫道路が全面開通することで、海と接していない県のかたがたに、神奈川の海の魅力を感じてもらいたい、「今後は『海の神奈川』を売りにしていきたい」、そして、それに続いて、「『それを引き受けるのは三浦半島だ』という気持ちでやっていただきたい」と、多くの参加者に向けて力強いメッセージを投げ掛けられました。
私は、この知事のメッセージを、今後の三浦半島を活性化するためのサゼスチョンと受け取りました。
地域活性化のキーワードとなるのは「選択と集中」です。例えば三浦半島にある地域活性の芽を選択して、地域が一体となって、集中的に取り組んでいけば、三浦半島の活性化はもちろんのこと、その効果が他の地域にも波及し、県域全体を盛り上げることができるのではないでしょうか。
そこで知事に伺います。神奈川の海、特に三浦半島の海に何を感じて、『海の神奈川』のメッセージを送られたのでしょうか。また、三浦半島地域では、「一歩進んだ三浦半島の活性化」を図るための動きが活発化しています。今こそ、知事に背中を押してもらいたいと考えますが、知事の所見を伺います。
これで、私の一回目の質問を終わります。
ありがとうございました。