安川有里( YURI YASUKAWA )公式サイト

ホーム>元気と笑顔、ありがとう!ー連携型中高一貫校視察 (vol.243)

元気と笑顔、ありがとう!ー連携型中高一貫校視察 (vol.243)

2013/01/11 ブログ by 安川有里


設置者の異なる(町立と県立、国立と県立など)中学校と高校が、教育課程のい編成や教員・生徒間交流の連携を深めることによって中高一貫教育を実施するのが「連携型中高一貫校」です。
現在、神奈川県下には2校の「連携型中高一貫校」があります。
今日は、この「連携型」の調査報告です。

1/7は県立愛川高校へ。
愛川町立中学校(3校)とともに、愛川町の多彩な教育資源を活用し、地域に密着した教育活動を行っている、県立愛川高校。
調査に行った日は授業はなく、野球部の皆さんの元気な声が校庭に響いていました。


(校庭)


(野球部ミーティング。なんか、先生たちにいいたいことある?の問いかけに、「テストやさしくして欲しい〜」と、訴えられました。ちゃんと伝えたけど、どうなりますか (@_@) )

今年30周年を迎える愛川高校。平成22年から連携募集を始めました。
連携した教育活動を通じて、学びながら中学生や地域と交流し、定員の20%を連携中学校から募集しています。
また、教職員の人事交流や部活動の交流も行っています。


(愛川高校のHPから引用させて頂きました)

生徒による校外ボランティア活動や学校ボランティアの受け入れも積極的に行っています。
さらに、近隣の大学と協働し、サイエンスパートナーシッププロジェクトをはじめとする最新の学
習環境を整備しています。

学習面で生徒たちが達成感を感じているのが、「i-Basic」。
これは、基礎の基礎に立ち返るドリル形式の授業です。(5教科)
3中学の先生が中学校でのつまずきをフォローしてくださいます。
このような交流により、中高間の情報交換が密になり、中高の接続のギャップを教員が把握、指導に生かすメリットがあるそうです。


(i-Basicにチャレンジする小林議員)

伝統文化にも力を入れています。
部活動ではなく、授業に取り入れています。
地元の伝統行事・三増の獅子舞については、授業参加者が諏訪神社や近隣の施設で発表を行っています。

また、和太鼓は、部活動にも発展し、地元の皆さんに愛され、
1/18に活動の様子がテレビ神奈川で紹介されるそうです。
楽しみですね!

あいさつ運動から始まった基本的な生活の重視。(生徒指導を通しての人間教育)
成果は学習習慣の確立と充実につながったそうです。

調査の時に質問させていただいたのですが、
愛川高校で気になることーそれは、中退者の数です。
ここ3年を見てみると50~70名が卒業までに学校をやめています。(入学時は230人)
家庭の事情など、理由はいろいろあるとは思いますが、
一度、高校生活に夢を持って入学した限り、卒業という達成感を感じてもらいたいと思います。
もちろん、高校進学・卒業だけが人生の選択肢ではありません。
しかし、就職や資格試験を受けるときに高校卒業が条件であることが多いことも事実です。
高校中退ということで、様々な場面で制約が生じ、自立した社会生活を営むことが難しくな
る・・・
入学してきた生徒をきちんと卒業させ、社会に送り出すことは、県立高校が担う役割の一つだと思います。
愛川高校の先生も思いは同じ。
生徒にもっともっと寄り添っていきたいとおっしゃっていました。

☆ ☆ ☆

1/8は、県立光陵高校へ。


(光陵高校HPより引用させていただきました)

平成24年から、連携型中高一貫教育に移行した光陵高校。
横浜国立大学教育学部人間科学部付属中学校・横浜国立大学との連携により、
神奈川県内の中学校教育及び高校教育の先導的なモデルづくりを進めています。


(私たちの視察用にパワーポイントを作成して下さいました)

平成24年度から連携型中高一貫校として、生徒が入学して来ました。
中・高・大連携により、これからの社会をよりよく生きるために
幅広い能力を身につけること、生徒一人ひとりの個性を生かした教育を目標にしています、

個性を伸ばす試みの一つは、総合的な時間〜KU(光陵ユニバース)〜
生徒が自分の興味・関心に応じた「問い」を持つことから、始まり、それについて少人数のゼミ形式による研究を行っています。
その成果は、校内発表会を経て、横浜国立大学主催の小中高大合同発表会(I-ハーベスト発表会)へとつなげています。

しなやかな人づくりを目指したいと校長先生。
連携先である横国大附属中学校から入学した生徒さんは、
「部活も頑張る。行事も頑張る。勉強も頑張る。
クラスの中でみんなの取り組みの中心、
クラスのポテンシャルを高める、
みんなを巻き込みながら、頑張ってる」と、先生方。
連携した事の利点をいろいろ伺う事が出来ました。


(授業参観、生徒さんと。)


(姉妹県・メリーランドへ派遣された生徒さんのレポート)
☆ ☆ ☆

県立の中高一貫校の取り組み。
その成果がまだ見える段階ではありませんが、
先生方が、試行錯誤を重ねていらっしゃること、
そして、この試みが「かながわモデル」となる可能性を感じた調査でした。

いろいろ、本音で話してくれた生徒さんたちに感謝します。ありがとうございました(^_-)☆


コメントは受け付けていません。