箱根駅伝を観戦しながらー昨年の視察記録です(;^_^A (vol.240)
2013/01/02 ブログ by 安川有里
箱根駅伝、強風の中、各校の選手がいい走りをしています。
母校の襷を繋ぐぞと、頑張る一人ひとりの気持ちが伝わってきます。
昨年は、政務調査報告書を印刷しながら見ていた駅伝。
(今年の新年号は、年末に印刷終了、配布始めます。)
今日は、12月に入ってから気になりつつ、
新年まで持ち越してしまった視察と勉強会の記録を書きます。
「ブログはその日のうちに‼」と決めていた、のに、
2つもためてしまったことは大いに反省しなければならないと、思っています。
今年は、こんな事にならないようにとの自戒を込めて、
書いていきますf^_^;)
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11/26、エネルギー政策調査特別委員会の県内調査を行いました。
電力需給・CO2の削減など、
将来にわたるエネルギーの課題への取り組みを調査しました。
一カ所目は、「磯子火力発電所 J-POWER」。
日本の電気の27%が石炭火力で作られています。
世界をみれば、中国が79%、アメリカは45%の発電に石炭が利用され、
世界の電気の41%を石炭が担っています。
石油や天然ガスより埋蔵量が多く、
低価格で電力の安定供給出来るというメリットがあります。
では、環境問題は?
エネルギーと環境の共生。
発電効率をあげ、環境負荷を最低限に抑える事で
CO2削減という課題に応えてています。
磯子火力発電所は、昭和40年代はじめに、
国の石炭政策に沿って建設され、
大都市部に位置する発電所として
早期に国内初の公害防止協定を締結し、
その後も、「よこはま21世紀プラン」に基づく環境改善計画への対応を行いました。
その他、電力の安定供給、施設の老朽化などにより、
旧発電所を廃止・撤去。(ビルド・スクラップ・ビルド方式)
最新の環境対策設備を導入し、(排煙脱硝装置・排煙脱硫装置など)
排煙からSOxを99%、NOxを91%除去。
黒い煙モクモク…のイメージは全くありません。
(発電所はランドマークタワーから6キロのところに位置しています。三渓園からの景観を配慮した煙突。煙突のイメージが変わりますね!)
世界をみれば、
環境対策が不十分なまま発展している国々で大気汚染が大きな問題になっています。
日本が誇る最新の環境対策設備。
世界の各国がこのような環境対策を行えば、
CO2の大幅削減が可能になるはずです。
都市部での火力発電は珍しく、海外からの視察も多いそうです。
これからは、エネルギーと環境の共存……これが、テーマですね(*^^*)
☆ ☆ ☆
午後は、東京都荒川区の「千住スマートエネルギーネットワーク・水素ステーション」へ。
施設の概要説明を受けたあと、施設を見せていただきました。
ガスコージェネレーションは、
・都市ガスを燃料に用いて、電気を作る
・排熱を冷房・給湯・蒸気に利用
というのが、私の中での理解でした。
今回の調査で、
天然ガスコージェネレーションの可能性や、小型コージェネについても詳しく知ることができました。
この「千住スマートエネルギーネットワーク」では、
「地域全体」でエネルギー利用効率を最大化する
「スマートエネルギーネットワーク」の実証試験を。
低酸素なエネルギーを優先的に利用する制御技術、
変動する再生可能エネルギーの安定化技術や、
荒川区立特別養護老人ホームとの双方向熱融通などを行っています。
(熱源システム、ガスコージェネシステム、太陽光パネル等、敷地を真ん中の建物の屋上から撮影)
暮Ku・楽Ra・創Souハウス。
異なる2つのタイプの住まいをベースに、家庭におけるエネルギー利用とライフスタイルを提案するコンセプトハウスです。
太陽エネルギー・燃料電池などによって熱と電気を上手に作って使うという
家とエネルギーの新しい関係を紹介しています。
そして、水素ステーション。
燃料電池自動車(FCV)の実用化に向け、
都市ガスから高効率に水素を製造する技術や、
車載水素タンクへの水素充填方法の実証を行っています。
FCVの試乗も経験させていただきました。
(水素を充填するのにかかる時間は3〜5分。満タンだと800キロ程走る事が出来るそうです)
エネルギーのベストミックス。
環境・防災面にも配慮され、安定供給にも配慮された、ベストミックス。
分散型エネルギーのシステムの有効性を実感した調査でした。
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エネルギー政策調査特別委員会の調査を終えて、県庁へ。
みんなの党神奈川県議団の控え室では、勉強会が行われていました。
今回のテーマは
「在宅医療と地域連携におけるICT活用」でした。
人生の終焉を迎えた時、
「家族に依存せず『自宅』で最後まで過ごしたい」と、
望む方が多いと言われています。
そして、「家族の介護と外部の介護サービスを使って、家で看取りたい」
と望んでいる家族が多いことも、アンケートなどで証明されています。
(地域包括ケアシステムは、そんな希望も叶えられるように考えられたシステムといえるかもしれません。)
今回の講師は、
医療法人社団プラタナスの遠矢純一郎さんと
同社団のナースケア・ステーションの片山智栄さん。
患者視線の「医療サービス」の実現と提供を目指し、
東京と神奈川で3つの在宅診療支援診療所を運営されています。
複数の医師によるグループ診療体制。
このチーム医療を支えているのが、
IPad iPhoneなどのICTの活用です。
例えば、カルテ作成。
これまで病院で改めて入力していた作業を、
移動中に治療内容を録音し、それをデクテーションでスタッフがカルテに入力。
カルテ修正や転記などの作業時間を短縮することができます。
以前は診療後一日100分かかっていたカルテ記載が1日30分で出来るようになりました。
また、訪問看護・介護時も、
患者さんの病歴、現在の処方・検査などの情報を共有することにより、スムーズな治療が行われるようになりました。
(ITC活用前の連絡ノート。表現に統一性がなく、困る事もあったそうです)
片山さんは、看護師の立場で貴重なお話をしてくださいました。
在宅医療チームの中で、重要な役割を担う看護師さん。
生活の視点を持った看護を心がけていらっしゃいます。
在宅医療に必要なのは、診療に携わる人たちの熱意。
住み慣れた家で最期を迎えたい……
グループ診療体制とICTの有効活用で、ひとりでも多くの方の願いが叶うことを実感した勉強会でした。