お互いさまねっとー特別委員会視察 (vol.91)
2011/10/20 ブログ by 安川有里
私の所属する社会問題総合対策特別委員会の県内視察ー公田町団地の安心サポートの現状を調査しました。
昭和39年に入居が始まった栄区の高台にある公田町団地。
少子高齢化が進み、ひとり暮らし高齢者や高齢者世帯が増えて、
その上、団地内にあったスーパーマーケット、コンビニエンスストアが撤退し、
買い物に困る高齢者や、だれにも看取られない孤独死が発生するようになりました。
そこで、栄区役所と団地自治会が共同で「お互いさまねっと公田町団地」を発足。
孤独死の予防を目的に見守りネットワークづくりを進め、毎週「あおぞら市」を開き、
買い物支援を行うなどの活動に取り組みました。
平成21年6月にNPO設立総会を開き、法人申請を提出。
22年春に、交流拠点「お互いさまねっと いこい」を開設しました。
調査に行った日は火曜日。「あおぞら市」が開かれていました。
弁当・野菜・パンなどを販売。
ジャガイモ一個、玉ねぎ一個・・・と小分けして販売。ひとり暮らしには助かる気遣いだと感じました。
希望すれば、自宅まで届けてくれ、これが交友・見守りにもなっています。
「いこい」の中にはショップもあり、お米、トイレットペーパー、洗剤などの日用雑貨を販売しています。
また、団地住民を対象に、昼食を提供(うどん、カレー、チャーハン、丼ものなど)。
一食300円くらい。近所のおなじみさんと話をしながら楽しいランチタイムって、いいですね。
交流スペースではヨガや親子のためのイベントが開催され、
相談室では週に2度ほど接骨院も開設されています。
安心センターでは、団地内の各エリアを担当する支援員が一人暮らし世帯などの見守りを定期的に行っています。
支援が必要な場合は、地域包括支援センターや栄区役所などと連携できる体制になっています。
さらに、UR都市再生機構「見守り安心ネット公田町プロジェクト」が設置する安心センサーを活用した見守りを合わせて行う取り組みも始まっています。
この取り組みは、横浜市一人暮らし世帯安心生活支援モデル事業の一つです。
自治会町内会が協力し合って、そこに住む誰もが、自分にできることを通して
「地域づくりに参画しよう!」という「お互いさま」を目指す公田町の取り組み。
安心して住み続けることが目的。他の地域でも参考にできることがたくさんありました。
スタッフの後継者作りも、課題の一つですが、
公田町では、団塊世代を中心に、誘い合って仲間作りをしているそうです。
「いこい」のサロンで、楽しそうに過ごしている方々の笑顔に送られて公田町団地を後にしました。