二元代表制 (vol.88)
2011/10/13 ブログ by 安川有里
地方自治体では、首長と議会の議員を住民が直接選挙で選びます。
この制度を二元代表制といいます。
これに対して国では選挙で選ばれた議員で組織された国会が指名する内閣総理大臣が、内閣を組織し、国会に対して責任を負います。
これが、議院内閣制です。
議院内閣制では内閣を支持する政党とそうでない政党の間で、「与野党」の関係が生まれます。
これに対し、制度的には二元代表制では与野党関係は発生しません。
とはいっても、地方議会でも、首長を支持する会派とそうでない会派の間に与
野党関係のようなものが生まれることがあります。
今の神奈川県議会が、あてはまるかもしれません。
ところで、二元代表制の特徴は首長と議会がともに住民を代表するところにあります。
首長と議会がチェック・アンド・バランス。
議会が首長と対等の機関として地方自治体の運営の基本的な方針を議決し、
その執行を監視します。
たとえば、車の両輪のようなものです。
ですから、片方が暴走したり、勝手に違った方向に行くと、地方自治体の行政が滞ってしまいます。
今回の知事の「エネルギー」に関する発言、特に報道陣の囲み会見での発言は、
私の属する環境農政常任委員会でも「議会軽視」との発言が出るほどでした。
知事と議会の信頼がなくなると、県政は立ちいかなくなってしまいます。
議会と知事の関係を今一度確認し、相互の抑制と均衡によって、
ある種の緊張関係を保ちながら、県政の運営を行っていきたいと改めて感じました。
県民の方にしっかり見据えてやっていきたいと思います。