いじめは人権侵害ー「こども若者応援団」のイベント (vol.351)
2014/02/24 ブログ by 安川有里
2/23、横須賀市総合福祉会館で、私も関わらせて頂いている「こども若者応援団」主催のイベントが行われました。
今回のテーマは『いじめない 共に生きる 学校から社会へ』。
講演会のスピーカーは、川崎市在住でNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」に所属し講演をされている篠原宏明さん。
2010年6月、中学3年生だった篠原さんの次男・真矢さんが、「友達をいじめから守れなかった」との遺書を残し、自宅のトイレで命を絶ちました。親友がいじめられているのを止めに入って、その後は真矢さんが、いじめの対象になり、殴られたり下着を脱がされたり……。いじめられている子ども達の心の動きなど、当事者として、子どもを失った親の悔しさをうちに秘めながら、淡々とお話しして下さいました。
実は、今のように「いじめ」という言葉が一般でなかった頃、私も「いじめ」られた当事者でした。昨日の講演会で、自身の体験を語ってくれたスタッフのAさんもいじめられたとのこと。『一言』、そう、心に刺さる一言で、ナイーブな心は閉ざされ、頭の中は真っ白、友人の『眼』が怖くて、友人の顔をみる事が出来なくなるのです。いつも、下を向いて歩く自分に、心が傷つくのです。
篠原さんは、いじめは生きる力を奪う「心と身体への暴力」とおっしゃいました。そして、それは人権問題だと。そこに、理由や落ち度があれば、人権侵害をしてもいいのでしょうか?と。
加害者も好きで加害者になったわけではなくて、加害者になってしまったのではないか?とすれば、大人が寄り添わなくていけない。
子ども達の声を聞くと、
・いじめられている自分がいや!
・いじめられているなんて、恥ずかしい。
・おやに話すと「たかが、いじめ」といわれた。
・先生に相談したら、仲直りをさせられた。(そんな事でいじめは終わりません)
(この講演会を企画・運営したスタッフとの対談も行われました)
県議会でも、代表質問・一般質問で毎回のように「いじめ」問題が質問されます。
私も、最初の一般質問で取り上げました。要望で「スクール・バディ」の取り組みなどを紹介したところ、県は、次の日に調査に行って、この動きに賛同してくれ、今も応援して頂いています。私が提案したのは一例ですが、いじめ問題の解決は、議場で話し合ってどうにかなる、なんて、甘い問題ではありません。100人のいじめられている子どもがいれば、解決法も100。この問題を解決するのは、大人の使命です。
子ども達、そして直接子どもに接する方達の、生の声をしっかり受け止め、どう対策すればいいのか、今後も対策を模索し実践していきたいと、今回の講演で決意を新たにしました。
今回の講演会を計画し、準備して実行した「こども若者応援団」のスタッフの皆さんに、ありがとうの言葉を改めて送りたいと思います。
ありがとう!お疲れさまでした!
最後に、「いじめ」問題を考えるときいつも思い出します。
あらためて、記します。
1986年2月1日に自死した、鹿川君の遺書。
『僕だってまだ死にたくない。
だけどこのままじゃ「生きジゴク」になっちゃうよ。
ただ僕が死んだからって他のヤツが犠牲になったんじゃ、
いみないじゃないか。
だから、もう君達もバカな事をするのはやめてくれ、
最後のお願いだ。』