安川有里( YURI YASUKAWA )公式サイト

ホーム>自由こそが治療だ! (vol.318)

自由こそが治療だ! (vol.318)

2013/10/27 ブログ by 安川有里


10/27、精神障害者の自立・就労支援などに取り組んでいるNPO法人「横須賀つばさの会」主催の自主映画会が、県立大学で開催されました。
神奈川新聞の記事で開催を知り、申し込んで参加させて頂きました。


(パンフレットより。以下の写真もパンフレットから接写しました)

映画「むかし Matto の町があった」
タイトルの Matto は『狂気をもつ人』
Mattoの町は『精神病院』を意味します。

この映画は、精神病院を廃止し、重い精神障害をもった人を地域で支えるしくみをつくるという、
「イタリア精神保健改革の苦闘の歴史」を、実話をもとにつくられたドラマです。
2010年2月、イタリアの国営テレビで放映され、21%の視聴率だった作品です。

1961年、精神病患者が収容されている病院長として赴任した精神科医・バザーリア。
「精神病院」とはいえ、患者は外から隔離され、独房で縛り付け足れたり、
電気ショック療法が行われたり…
病院ではなく、ここは…?
衝撃を受けたバザーリア氏は、志を同じくする医師や看護師とともに、
病院の改革に取り組みます。
障害者の自由と精神保健改革ーそのためには「精神病院を廃止しなければ」、
その道のりが描かれています。
バザーリア氏の信念は「自由こそ治療だ!」

イタリアでは1978年に「精神病院への新規入院を廃止する法律」が制定されました。
1999年に国内から精神病院はなくなりました。
現在は、公立の地域精神保健センターが各地に設置され、
外来や緊急診療に加え、訪問診療や就労支援を包括するシステムになっています。

今回の映画に出て来た患者さんは、
第二次世界大戦で心を病んだ人、
親の育児ネグレクトで病院に送られた人、など外的要因で心を病んだ人達がほとんどでした。


(ラストシーン)

昨年、精神障害を持つ方が多数就労している鎌倉の「富士ソフト」を調査させて頂きました。
さまざまな障害を持つ方たちが、いきいきと仕事をしていらっしゃる姿に、
こんな職場が増える事を、支援したいと強く感じました。

今日、この映画会に参加して、
改めて、誰もが「自分」という尊厳をもって生きられる社会のために、
私が出来る事を一生懸命努めていきたいと感じました。


Tags: 

コメントは受け付けていません。