エネルギー&林業、会派の視察報告 (vol.313)
2013/10/13 ブログ by 安川有里
10/11、みんなの党県議会議員団の一年ぶりの視察で、県央地域へ。
まずは、宮ヶ瀬ダムを調査しました。
宮ヶ瀬は、これまでに何度も調査した場所ですが(環境農政常任委員会や個人で)、
ダムに行って、放流を見るのは初めてです。
併せて、愛川第一発電所の中も調査させて頂きました
下流の石小屋ダムの愛川第2ダムと合わせて、21000件の電気をまかなっています。
台風や大雨による洪水を防いだり、かけがえのない水道水を供給したり、
電気をつくるなど、快適で安全な暮らしのための施設です。
発電に必要なのは、水の量と落差。
22t/sec.が、最も効率的な発電になるそうです。
☆ ☆ ☆
2か所目は「さんてらすTOBISHIMA」。
「かながわスマートエネルギー構想」の”創エネ”の取組みの一つ、愛川ソーラーパークの営業運転が今年5月15日に開始しました。
愛称は「さんてらすTOBISHIMA」。ネーミングライツで飛島建設の名前がつけられました。
(パネルの角度は10°。敷地と発電効率を考えて、有効なのがこの角度だったそうです)
最大出力1,896kWの、神奈川県営初のメガソーラーです。
横浜スタジアム約2.5個分の広さの敷地に約8,000枚の太陽電池パネルを設置し、
一般家庭約520軒分の電気を作ることができます。
発電した電気は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、全量売電を行っています。
(愛川太陽光発電所のシンボルの「クルパネくん」ー追尾型のパネルです。名前は、地元・愛川町立半原小学校で募集をして決めました)
また、経済産業省資源エネルギー庁長官に認定された「あいかわ・つくい次世代エネルギーパーク」計画のもと、
発電だけではなく、宮ヶ瀬ダムや近隣の発電所と地域振興を図る取り組みも進めています。
☆ ☆ ☆
3か所目は「県央厚木太陽光発電所」
(発電事業者は神奈川電力株式会社)
今年7月に発電を開始した、県の補助を全く受けていない私設の発電所です。(厚木市から2500万円の補助を受けています)
一期は2メガワット、2014年4月に発電開始予定の二期も2メガワット、計4メガワットの発電所です。
一期・二期が完成すると、一般家庭約1060軒分の電気をまかなう事が出来ます。
(二期まで合わせると、パネルは16016枚)
国産にこだわって、パナソニックの製品を使用しています。
広い敷地は岩石採取事業跡地です。
今後は、太陽光発電の敷地があれば、県下以外でも事業を展開したい、
将来的には、風力、潮力、バイオなど再生可能エネルギーへの展開を進めたいと、
神奈川電力株式会社。
発送電分離が実現したとき、その実力が発揮される事でしょう。
☆ ☆ ☆
最後は、「森林組合連合会林業センター」を調査しました。
県下の間伐材などがここに運ばれて来ます。
ところで、神奈川県では、水源を守るために、「水源環境保全税」を個人県民税の超過課税として徴収しています。
県のHPでは、以下のように説明されています。
『水源環境を保全・再生し、県民の皆様の暮らしを支える良質な水を安定的に確保していくためには、長期にわたる継続的な取組が必要です。
そこで、県では、平成17年に「かながわ水源環境保全・再生施策大綱」を策定し、平成19年度以降の20年間における取組全体の基本方針を示すとともに、この施策大綱に基づき、第1期(平成19年度~23年度)の5年間に取り組む特別対策事業について、「かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」を策定いたしました。
そして、この特別対策事業の財源として個人県民税の超過課税(水源環境保全税)を導入し、県民の皆様に特別なご負担をいただきながら事業を展開してきたところであり、その成果は着実に発揮されつつあります。
こうした経緯を踏まえ、県では、施策大綱に沿って第2期(平成24年度~28年度)の実行5か年計画を策定するとともに、その財源を確保するため、個人県民税の超過課税(水源環境保全税)をお願いしています。
県民の皆様からの貴重な税金を活用し、水源環境の保全・再生に取り組み、「いのち輝く水」を次世代に引き継いでまいります。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。』
以外と、知られていないのが「水源環境税」
林業センターには、この税から補助金が出されています。
これまでに、私は、「水源」に関係する県の施設はほとんど調査済みで、今回の常任委員会でも質問をしています。
この点については、今後も引き続き注視していきたいと思っています。
(調査する「水源関連の施設」、県内の最後が、この林業センターでした。)
(80年もののヒノキ。新歌舞伎座でも使われました。材を吟味して建てる神社などの建設に使われる高品質のものです)
(箱根・津久井・南足柄など、県下からこのセンターに木材が集められて来ます。)
一日に、4箇所という駆け足の視察でしたが、今後の施策に活かしていきたいと思います。