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君の夢は君の好奇心が大きくするー中等教育学校視察 (vol.242)

2013/01/10 ブログ by 安川有里


1/7・8、会派の文教PTのメンバーで、県立の中高一貫教育の現状を調査しました。

現在、神奈川県下の中高一貫校は29校。
うち、公立(県立)は4校です。
(中等教育学校は2校、連携型中高一貫校が2校)

今日は、中等教育学校2校のご報告です。

7日は、「神奈川県立相模原中等教育学校」へ。

学校案内の表紙には
「しっかり学び
 じっくり育て
 ゆっくり探る」
平成21年に新入生を迎え、26年に1年生から6年生がそろいます。
現在は、中等4年生までと、相模大野高校の2・3年生が、一緒に学んでいます。
母体校・相模大野高校と中等教育学校が一体化した教育活動を展開しています。

めざす生徒像は
・これからの国際社会に対応する幅広い教養と社会性・独創性を備える生徒
・豊かな人間性とリーダーシップを備える生徒
・よりよい社会の構築に貢献できる生徒  
です。

6年間を、基礎期・充実期・発展期の3期に分け、
独自のシラバスで教育を行っています。
英語の教材は、「プログレス」。
公立でこの教科書を使っているのを見たのは初めてです。
言語中枢を育てるため、音声による学習を重視。
生徒は、自宅学習でSDリピーターを活用し、本文の暗唱を行います。
結果、英語を話すことに抵抗はなく、
座間キャンプのミドルスクールの生徒たちとも楽しく、英語で交流しているそうです。
その他の教科でも、相模原中等独自のカリキュラムがズラリ。
一日の始まりの「朝読書」、
国語の暗唱、
かながわ次世代教養では、伝統文化や地球環境について研究し、パワーポイントで資料を作成し、みんなの前で発表します。


(かながわ次世代教養の授業)


(中等三年生の数学の授業)


(中等一年生のサイエンスチャンネルの授業)

授業参観もさせていただきました。
どのクラスも、生徒が積極的に授業に取り組んでいました。
発言をするときと
先生の話を聞くときの、自分が今やるべきことをわきまえてメリハリをつけて授業に臨んでいました。

部活動は相模大野高校の伝統を引き継ぎ、
92~3%の生徒が部に所属しているそうです。
また、生きる力を育む体験活動と探究活動をするためのキャリア教育も積極的に取り入れています。
4年生は自己発見チャレンジ週間と名付けられ、
自分で決めた企業などに自身でコンタクトをとることになっています。
社会に出たときに求められる課題解決能力も、生徒たちは身に着けて学び舎を巣立ってほしいという先生たちの気持ちが伝わってくる調査でした。


(ここは、相模大野高校時代は靴箱のスペースでした。新しく多目的スペースに作り変えたそうです。今回は芸術祭の展示をしています。)


(階段を利用したアート。芸術祭が終わった後も残したいなぁ、と校長先生)

☆☆☆

翌1/8は、「神奈川県立平塚中等教育学校」へ。

今回のブログのタイトル~君の夢は君の好奇心が大きくする~は
平塚中等教育学校のSCHOOL GUIDEの表紙の言葉です。

校長先生はこうおっしゃっています。
「・・・・私たちが決して見失ってはいけないことがあります。
それは、私たちはこの国でこれからも生き抜こうとしていることです。
・・・・・・・
この時代、この機会、この瞬間に
生きる力や人生を謳歌する力を蓄え、
人間性豊かで社会貢献を果たす国際人となる人材を育成し、
新しい時代のリーダーを平塚から排出していきたいと思うのです。」


(校長先生が廊下を工夫して作った画廊)


(照明をハート形にしたのも校長先生のアイディア。このコーナーは生徒達の心を豊かにすることに役立っているようです)

母体校は県立大原高校。
相模原と同様、同じ敷地で高校生と中等生は部活などを中心に協力しながら学校生活を送っています。
6年間の一貫した教育課程や学習環境の中で、
多彩で豊かな教育内容の展開を通じ、
個性や創造性の成長を図っています。


(中等二年生の鎌倉歴史探訪の報告が廊下に貼ってありました。この内容は私にも新しい発見!)


(生徒に好評の図書館の本の閲覧コーナー。ちょっとブック◯◯っぽい?)


(校長先生自慢の図書館のコーナー)


(中等一年生の家庭科の授業を参観しました。この日は木工細工、個性豊かな作品が溢れていました。)


(担当の先生が作った道具箱。この他にも、この先生手作りのグッズが構内にいろいろありました)

平塚市にとって16番目の中学校にあたる平塚中等教育学校(1年~3年)
地域の方々、NPO等に協力を仰ぎ、好奇心を育み世界を広げる学習活動も行っています。

子どもの成長を6年間見守る中等教育学校。
「3つのL」を教育理念
(Liveー生きる・Loveー慈しむ・Learnー学ぶ)に、
さまざまな夢を充実した未来につなげる教育を実践しています。

私立の中高一貫校にできて、公立にできないことはない。
県立ー経済的に公立の学費で入れて6年間教育を受けられる」
と、校長先生。

いじめについても、子供たちひとりひとりの所属場所をたくさん作ることで、防止対策にしているとも。

調査した日は「百人一首大会」の前日。
どの教室も練習中。元気な声が響いていました。

☆☆☆

平成21年に誕生した神奈川県立の中等教育学校。
両校ともミッションは、「次世代を担うリーダー育成」。
県立学校として、はじめて義務教育課程にかかわってきました。
平成26年度に初めての卒業生が誕生します。
どんなリーダーたちが誕生するのか・・・
生徒達のきらきら輝くたくさんの瞳に出会えた2日間でした

次回のブログは、連携型中高一貫校視察のレポートです。


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