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92年の歴史を次世代にー熊本県視察④ (vol.205)

2012/09/03 ブログ by 安川有里


8/31、文教常任委員会の視察最終日は、
雲仙・天草国立公園の中にある「熊本県立苓明高等学校」へ。
地域に根ざし、夢に挑戦する学校、今年で創立92年です。

特色は、普通科・商業科・演芸科学科・食品科学科・生活情報科と多岐にわたった学科を持つこと。(神奈川では、このタイプの高校はありません。)

普通科は、大学進学者が多いものの、他の科の生徒は、将来の自身の職業を見据えた生徒さんが、真摯に学んでいる様子が伺えました。

商業科は、商業の各分野において、基礎・基本を学習し主体的かつ合理的にビジネスの諸活動実践出来る力をつけられる人材を育成してています。

園芸科学科。
農業後継者の育成や、農業関連産業に関わる産業人の育成を目的にしています。
それを通して、自己確立・目標達成にむけての努力を惜しまない人を育てたいと。

食のスペシャリストを目指す、食品科学科。
農産物の加工など、食品製造に関する基本的知識と技術を習得。
加工食品の品質と生産性の向上を図る活動を学習します。

生活情報科。農業〜家庭に関する幅広い学習を通し、生活全般に関することを学ぶ学科です。

この5つの学科で、生徒達は勉強しながら、部活動などにはげみ、青春時代を過ごしています。

校内見学は、園芸科学科の施設を調査させていただきました。
農業に関する専門知識と技術を習得し社会変化に対応できる農業自営、
並びに農業関連業に関わる能力を育てるのが、この学科。
養豚場、牛舎。
牛舎では、生徒さんと話すことができました。
牛達との会話や世話する事がが楽しいこと、牛の名前も教えてくれました。


(豚舎)

(牛舎の中。生後2~3ヶ月の、しずかちゃん♪)

また、オリーブの島・天草として、市と共同研究協定を結び、生産から加工までの研究を行っているため、
校内にはたくさんのオリーブの木が見られます。

園芸科学科では、一年生で田植え、稲刈りの実習もあります。


(校庭の向こうは、田んぼとビニールハウス)

どの学科も、専門的知識と技術を身につけることが出来る教育プログラムになっています。

部活も盛ん。
たとえば、「郷土芸能部」
「天草ハイヤ」をこれからの天草にも残そうと活動しているそうです。
沖縄から船乗り達によって伝わって来た「六調」という独特のリズム。
その唄は船乗りが寄港した各地で歌詞とリズムに郷土色を加えながら変化し、「佐渡おけさ」や「阿波踊り」になりました。
苓明高校郷土芸能部は平成9年から活動し、毎年活動の場を拡げています。

校庭では、ソフトボール部の皆さんも練習に励んでいました。

一人ひとりが目標を持ち、高校生活を満喫できる高校。
こんな苓明高等学校にも、悩みがあります。熊本県も、少子化により、学科によっては、定員割れ。
いろんな学科があり各科の連携が魅力の苓明高校です。
でも、少子化&熊本市への一局集中は止められない……
高校の統廃合の波に飲み込まれるのでは……と先生方が不安も訴えていらっしゃいました。
(主人の母校も統廃合で、今はありません。母校がなくなるのはさみしいと。)

創立92年の歴史、卒業生の気持ちを受け継いでもらいたいと思いました。

是非、92年の歴史を次世代に・・・・・

初めて訪れた天草。
元祖・歴女の私にとって、天草四郎の時代に想いを馳せながらの視察でした。


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