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併設型中高一貫教育ー熊本県視察② (vol.203)

2012/09/02 ブログ by 安川有里


8/30、午前は、宇土市へ。

県央、熊本市の南にある宇土市は、キリシタン大名としても知られる小西行長が築城した宇土城の城下町として栄えた街でした。

調査場所は、宇土中学校・高等学校。

宇土高等学校は、大正9年に旧制宇土中学校として設立されました。
今年で92周年の伝統校です。
戦後、学制改革により宇土高等学校と改称しました。

そして、平成21年度から宇土中学校が併設され、熊本県初の併設型中高一貫校として生まれ変わりました。

1期生は今年高校一年。
これから、この併設型中高一貫校の真意が問われる…と感じました。

熊本県では、平成22年度に県知事が策定した「県立高校再編整備等基本計画」のうちの
『特色ある学校づくり』の中で、「併設型中高一貫校」を
3学区(従来は8学区だったのを、県北・県央・県南の3学区に)に、一校づつ設置することになりました。
今回は、そのうち県内初の一貫校、県央の宇土中学校・高等学校を調査場所に。


(まず、校長先生から挨拶。その後、各担当の先生からお話を伺いました)


(体育祭の様子)

中学校の定員は80名、2クラス。競争率は、2.5倍。適性検査と面接が行われます。
高校は、他中学から入学選抜試験を経て入学してくる160名を加えた240名、6クラス。

夢がコンセプト。世界の動きを視野に入れ、夢に向かって未来を切り拓こうーを理念に、確かな学力の向上(自ら求めて学ぶ)と人間力の向上を目指しています。
学力向上の為に、数学・国語・英語は、学級を2~3つに分けた少人数授業を行ない、週に2回6時間目の後に学習向上タイムを実施しています。
学習向上タイムでは、数学や英語のドリル学習や、個別指導・助け合い学習に取り組んでいます。
中高の先生の連携で、高校の先生が2・3年生の数学や英語を担当します。


(中学校の英語の授業中。少人数授業です)

人間力向上のために、宿泊教室・野外活動、地域学、キャリア教育など、宇土中学校ならではのプログラムで、たくましく育てます。
総合的な学習の時間の「宇土未来探求講座・地域学」
地域の自然や歴史、文化、産業などの探求活動を通して、自ら探求する態度と能力を育てているそうです。
研究結果は論文にまとめ、発表会も行っています。

そして、宇土高等学校。質実剛健、文武両道を目指す宇土高。
高校入試を経て進学してきた生徒と宇土中学校から進学してきた中進生が、勉強に部活動に切磋琢磨しながら学んでいます。
今年からは、グローバルリーダー育成プロジェクトが始まり、今夏はカリフォルニア大学バークレー校に生徒10名を派遣し研修プログラムに参加しました。
10日間で、生徒に大きな変化が現れ、積極性が出たとのこと。今後、他の生徒にもいい影響が出るといいが……と校長先生。


(90周年の時整備された中庭)

(中学棟)

(中学の授業。徒然草を勉強中)

(技術・家庭科棟)

(礼法室)

(技術室)

(ゴミはしっかり分別!)

(宇土マリーナがあるので、ヨット部も活躍中)

県央地区の唯一の中高一貫教育校。
25000人を超える卒業生がいる伝統校で、環境(立地・教育etc.)に恵まれた宇土中学校・宇土高等学校。
これまでに県立高校(もちろん、都立.府立含め)で、このように恵まれた学校を訪れたことはありません。
県がいかに力を注ぎ、熊本の「夢のある教育」実現を目指しているかを感じました。

神奈川でも、県立高校改革推進計画(後期実施計画)に基づき、新しいタイプの高校や中等教育学校が開校されています。
今回の調査を、どう活かしていくのか、高校生の夢・希望のために、県議会議員として力を尽くしたいと感じながら、宇土の街を後にしました。

そして、天草市へ。


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